リスキリングから広がるデザインの視野。AIITで磨く共創力
創造技術コース2年生 (2025年8月取材)
野田寛之さん
自動車メーカー 所属
現代社会学部現代社会学科 出身
リスキリングを経て新たな挑戦へ
もともとは別の職種で働いていましたが、社内のリスキリング制度をきっかけにデザイナーへとキャリアチェンジしました。ただ、実務だけでは知識に偏りがあり、体系的に学び直す必要を感じていました。
そんなとき、異なる職種の同僚からAIITを紹介され、その同僚と同じタイミングで入学することにしました。一緒に学び始められたのは心強く、最初の一歩を踏み出す後押しになりました。
他の大学院も調べましたが、実際のプロジェクトを進めながら学ぶ
PBL(Project Based Learning)
の仕組みや、
社会人でも学びやすい時間割
に魅力を感じ、最終的にAIITを選びました。私は愛知県在住のため当初は継続的に学べるか不安でしたが、
録画配信やオンライン授業が充実
しているだけでなく、教員や事務局の方々が遠方からの受講について親身に相談に乗り、柔軟に対応してくださったことも支えとなりました。
デザイン実務に直結する学び
AIITでの授業は、デザイナーとしての実務に直結しています。特に「人間中心設計」を学んだことは大きな収穫でした。ユーザーの課題を丁寧に把握し、価値を生み出すプロセスを体系的に身につけられたことで、デザインに対する視野が広がりました。
また、プロジェクトの進め方や進捗管理を理論として学べたことも成果のひとつです。これまで感覚的に進めていた部分を理論的に整理できるようになり、チームビルドや合意形成の場面でも役立っています。
共創の現場で鍛えられる力
PBLのテーマは「トランスポーテーション」、その中でもモビリティ開発です。バックグラウンドの異なるメンバーと議論しながら進める過程は簡単ではありませんが、異なる価値観に触れることで新しい発想が生まれる瞬間があります。
社会人経験があるのは自分だけという少し変わったチームで、当初はほかのメンバーとのギャップに戸惑うこともありました。しかし試行錯誤を重ねるうちに互いが主体的に動けるようになり、フラットな関係で協働できるようになりました。
AIITでの学びを通じて実感しているのは、新しいスキルを得るだけでなく、多様な人と一緒に形をつくる力が磨かれたこと。今後もこの経験を糧にデザインの視点を活かして、より多くの人に価値を届けられるよう挑戦を続けたいと思います。